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A面:《Movie Report》 エルメスで映画鑑賞を "Tomboy"  (仏/2011)

A面:ガールズカルチャー Movie Report

銀座のエルメスにある小さな映画館

Le Studio HERMES

1年間で一つのテーマをかかげ、

毎月さまざまな角度からそのテーマに

関連する映画を上映しています。

なんと、Entree FREE で。

エルメスのホームページから要予約です。http://www.maisonhermes.jp/ginza/movie/

今週は、

2011年公開のフランス映画 "Tomboy"   を観てきました。

 

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フランスの小さな田舎町に引っ越してきたばかりの

10歳の少女ロール。近所に住む新しい友達に、自分を

男の子だと信じ込ませて、振る舞います。

やがて仲間の一人リザが異性として恋心を抱きはじめ、、、。

 

郊外の自然に囲まれた団地の風景。

 

様々な人種の子ども達が共に、演技とは思えぬほど満面の笑みで

走り回ったり、ボールを追いかけたり、水浴びをする様子。

主人公ロールが妹ジャンヌの相手をしている昼下がりの光景。

風や川の音、木の葉がゆれる絵、

セリフのない写真的な映像によって

ジェンダー」「性の同一性がいかにして生まれるか」という深いテーマに、

美しさや柔らかさを添えています。f:id:yuhkixx:20140622171345j:plainf:id:yuhkixx:20140622171453j:plain

 

 

◇◇

 

スカートではなくパンツを履き、ショートヘアをなびかせて

外を駆けていた。好きな色はブルー。

主人公ロールに、昔の自分を重ねてみていました。

 

女の子は、ピンク色の小物に囲まれ、

室内でとてもつまらない遊びをしていると思っていて、

(女の子は女の子の世界をもっていて、それもとても素敵なものだとは知らずに。)

私にも、 男の子として暮らしたかった頃がありました。

 

男や女と決めず、「自分」として自由に生きていられた、子ども時代。

しかし、社会ではいつしか、そうはいかなくなる日がやってきます。

10歳、女の子として生きていく決断をするには、あまりに早すぎる。

いつも戸惑いの中で、同化しようと努めてみたり、

自分らしくいればいいんだと意固地になってみたり。

 

今でも、ふとあの頃のもどかしさに似たものを感じることがありますが、

もう、日頃、自分の性を実感しながら暮らしているようなことはありません。

 

大人になった今だからこそ、あの頃の、男女の社会の通念にとらわれず、

性別の垣根を自由に飛び越えて、「自分」という生き物として

生きていた頃に、心動かされていたものや夢を思い出してみたい、

そんなことを考えたりした映画でした。

 

◆◇